こんにちは。
3月も終わりに近づき、お堀端の桜の蕾も徐々に膨らんで春の訪れを予感させます。
今回のコラムは【味覚】についてです。
味覚は、食べるための感覚です。食べるということは、発育・成長・運動などの為に必要な物質を取り込むことですが、一方ではそれを妨害する有害物や毒物を避ける必要もあります。
味覚の本来の役目は「身体にとって摂取していいものか、悪いものか」を判断することなのです。
人類の長きにわたる進化において私たちの身体にもっとも必要な物質と、それを口にしたときに生じる味覚の間に結びつきが生まれ、遺伝子情報として受け継がれるようになりました。
エネルギーのもととなるものは甘い味(糖の味)
身体の構成に必要なたんぱく質のもととなるのはうま味(グルタミン酸の味)
身体の働きにとって必要なミネラルは塩からい味(塩化ナトリウムの味)
これらは摂取すると快感を感じます。
一方で身体が避けなければならないものとして、腐敗したものは酸味
毒物は苦味
をそれぞれ感じ、不快感を感じます。
この5つの独立した味覚を「5基本味」と呼びます。
この5基本味にさまざまな食べ物を組み合わせることによって、私たちは様々な味を楽しむことができるのです。
何気なく行っている食事中も実は常に味覚が働き、味を感じるとともに私たちの身体を作ってくれているのですね。